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第16回「骨粗鬆症と栄養素について」

みなさん、こんにちは!!

厳しい暑さも落ち着き、すごしやすい季節となってきましたね。季節の中で秋が一番好きな今回の理学療法士通信担当の福島です。今年の2月に当院に入職しました。今後ともよろしくお願いします。

今回は骨粗鬆症と栄養素についてのお話をご紹介します。


まず骨粗鬆症とは、「骨量が減少(骨密度低下)し、骨が劣化し脆くなって、骨折を起こしやすくなっている状態」です。上の右側の絵のようなイメージです。 「骨粗鬆症=カルシウム不足」のイメージが強いですが実は、骨を強くしていくための栄養素は、カルシウムだけでは不足しています。丈夫な骨を作るために必要な栄養素は、カルシウム・リン・マグネシウム・ビタミンK・ビタミンDです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

【カルシウム】 カルシウムは骨や歯を構成する成分です。カルシウムは、乳製品だけではなく、小魚や緑黄色野菜・海藻類にも含まれています。カルシウム=乳製品から摂取するイメージが強いですが、乳製品に含まれる動物性たんぱく質はとりすぎると体内で代謝される際に骨や歯からカルシウムを溶かしてしまいます。カルシウムの摂取=乳製品だけではなく、小魚や緑黄色野菜・海藻類からも摂取することがとても大切です。

【リン】  リンは骨や歯の構成成分です。リンはインスタント食品や加工食品に多く含まれています。リンはとりすぎると、骨のカルシウムが血液中に溶け出しやすくなり、骨の形成を妨げます。リンは骨に不可欠な反面、骨をもろくする作用もある為、インスタント食品や加工食品の過剰摂取は注意しましょう。

【マグネシウム】  マグネシウムも骨や歯を構成する成分です。又、カルシウムが骨に沈着するのを助けています。骨の健康を守るためにはマグネシウムとカルシウムを一緒にとることが大切で、マグネシウム:カルシウム=1:2~3が理想のバランスです。マグネシウムは海藻類、豆類、魚介類に多く含まれています。

【ビタミンK】  ビタミンKはカルシウムが骨に沈着するのを助ける働きをします。ビタミンKは緑黄色野菜や海藻類に多く含まれていますが、腸内細菌からも作られるため、成人で不足することはほとんどありません。

【ビタミンD】  ビタミンDは小腸でカルシウムやリンの吸収を促進し、カルシウムが骨や歯に沈着しやすくします。同時に、骨の再構築を促進します。 ビタミンDはきのこ類や魚・魚の肝などに多く含まれています。きのこ類はちょうど旬のシーズンになるのでとてもおいしく頂けますね。  また、ビタミンDは日光に当たることで体内にて作ることができることができます。暑さも落ち着き過ごしやすい気候になってきたので、外にお散歩へ出かけてみるのも有効です。また、適度な運動刺激によって骨量を増やす効果が期待できます。

 骨粗鬆症は早期発見・早期治療がとても大切です。骨粗鬆症予防として食事と運動に気を配ることは大切ですが、まず自分の骨の状態を知ることも重要です。当院では骨粗鬆症の検査として全身骨密度を測定することができます。そして必要に応じて骨を強くする治療を行うことができます。又、リハビリではストレッチや運動などを通して骨折の原因となる転倒の予防に力を注いでいます。

みなさん是非当院を受診し、早期発見・早期治療に努めて行きましょう!

そしておいしく食べて、適度に運動して、丈夫な骨を育てていきましょう。 長くなりましたが、本日もお読み頂きありがとうございました。


参考資料:渡邊昌(2016)『運動・からだ図解 栄養学の基本』マイナビ出版.

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