みなさん、こんにちは。
理学療法士の小関です。 今回は「足」と「インソール」についてのお話です。
「足」は地面と唯一接している部位であり、「歩く」「走る」などの動作において重要な役割を担います。その役割を大きく2つに分けると、「衝撃吸収機能」「支持・推進機能」に分けられます。わかりやすく言い換えると、足は地面に着く時に衝撃を吸収できるような柔らかい足でありながら、自身の体重を支え、かつ前に進むために足を硬くする機能をもっているのです。
ん?何か矛盾しているように思えませんか? 柔軟?なのに、硬い? 相反する感じがしますが、一体どちらなのでしょうか。
答えは両方です。
足は状況によって柔らかくも(衝撃吸収できる状態)、硬くも(支持・推進できる状態)なれる性質をもっており、状況に応じて自動的にスイッチを切り替えることができるのです。
足ってすごいですよね。 しかし、足の怪我や足部変形(外反母趾や扁平足など)により足の機能が失われると… スイッチの切り替え不良が生じてしまいます… その結果、歩く時に「足で衝撃吸収ができない…」「足で地面を蹴れない…」といった状況になってしまいます。そうすると人間はあの手この手を使って対応し、膝を外や内に曲げて歩いたり、おしりを左右に振って歩いたり、腰を曲げたり反ったりして歩いたり…。異常歩行へと変わっていってしまうのです。 異常歩行は身体の各所に歪(ひずみ)を生じさせ、膝や股関節、腰などに痛みを引き起こす原因となってしまいます。そのような症例に対しては、痛みが生じている膝や股関節への治療だけはなく、それらを引き起こす原因となった足部への治療が必要となります。 その治療方法の1つとして「インソール」があります。足アーチの高さや足部の骨の傾きを足底からの刺激で修正し、足部本来の機能を再建することが可能です。ただ、間違って理解しないで欲しいことがあります。インソールであれば何でも良い! というわけではありません。人の足をよく観察すると、同じ形の人はいない!(ちょっと大げさですが)といってもいいぐらい、個々により多様な形態をとっています。 ですから、インソールの形状が人によって違うことは当然。 「個人によって適切なインソール処方が大切である」ということです。 当院では、痛みによって困っている患者様に、適切なインソールが処方できるよう日々練磨しております。
理学療法士 小関泰一
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